「羽生結弦 PROFESSIONAL Season 3」(1)

2025年9月15日月曜日

フィギュアスケートLife_Extra 羽生結弦

t f B! P L

2025年7月31日発売。定価「3,300円」。

こちらの「Professional 3」の方は、羽生さんのインタすら読んだ記憶が無かったので、本当に買っただけの状態でした。「Quadruple」を全て読んだ後にパラパラとチェックしてみると、まず、「BOW AND ARROW」を依頼した時期について、「Quadruple」では、プロデューサーの大野瑞樹さんが「Echoes広島公演で打ち合わせをさせてもらって」とおっしゃっていたんですが、本書の羽生さんのインタによると、広島公演よりも少し前にオファーを受けていたようですね。

「・・・だからオファーをいただいて、原作を読んで、12月上旬くらいに。その後にアニメを一気見して。それで、『これはやりたい』と。でも、『やるからには跳ばなきゃいけないな、これは』と思って。オファーをいただいて『やれる』と思えた期間が、『Echoes of Life』が終わって『notte stellata』までの間しかなかったので、かなりの覚悟を決めないといけないと思ったんですよ。正直、毎回ショーが終わると4回転トウループ(を跳ぶのが)ギリギリくらいまで一回身体が落ちるんですよ。だから、その状態の中で『はたして私はルッツを跳べるのか』『そもそもサルコウまでいけるの?』みたいなのがあったので、無責任に『オファーを受ける』とは言いにくかったですし、結構悩んだんですけど、やりました」

12月上旬となると、Echoes埼玉の前後ぐらいになりますよね。大野さんとディレクターの林響太朗さんは、GIFTやRE_PRAYで映像制作で関わっていましたけど、もしかりに御二人がEchoesにも参加していたら、このオファーは無かったかもしれないですね。制作総指揮のボスに別件の仕事なんて頼めるわけがないですから。

自分自身のレベルを取り戻すという意味でも本当にいい機会でした。高難易度ジャンプの持つ意味を改めて実感できましたし、そこにたどりつくまでにはやっぱりめちゃくちゃ練習しなければいけなかったですし。ポップスで滑るということも久しぶりだったので、本当に勉強になりましたし、何より光栄だなと思いましたね」

そして、ふと気づいたんですが、「Quadruple」も本書も、「Danny Boy」のおげんさんバージョンについてノータッチなのは偶然でしょうか?あれだってジャンプ構成はエグいですし、そもそもの話、「Danny Boy」というプログラムは「サブスク堂」で星野源さんに楽曲を教えてもらったことがきっかけで、番組へのはなむけのために超短期間でブラッシュアップして仕上げたものですからね。「なにか理由があるの?」と勘ぐってしまいますよ。

「(Echoesストーリーブックについて)普通の小説にするとしたらもっと肉付けをしなきゃいけないし、もっと丁寧に説明の描写や表情を書かなければいけないなと思ったんですけど、これはアイスストーリーの物語だからこそそこまで書いちゃうとうるさいかなと思ったり、とらわれすぎちゃうかな、小説になっちゃうかなって思ったりして。哲学書であり小説っぽさもあるんだけど、やはりアイスストーリーの物語として書ききらないとと思い、描写しつつ、抜きつつみたいな感じで書いてました」

小説の描写ということだと、私の大好きな木内一裕さんの「私立探偵・矢能政男シリーズ」なんかは特に凄くて、文章を目で追っているとそのまんま脳内で映像化できるんですよね。べつに文章表現が凝ってるわけじゃないんですよ。木内さん自身が漫画家出身ということもあって、純粋な作家さんと比べて「脳内再現」がしやすい文体だなとビックリしました。

それでも、実際のEchoesのショーに盛り込まれている「ストーリーブック」の内容って、全部ではまったく無いですよね。ストーリーの急所の部分をピックアップして、でも、「Quadruple」でMIKIKO先生が「Novaを着替えさせるために、扉の設定を作った」というのは、そうだよ!たしかにそうしないと辻褄が合わないし!と、プロの演出家の手腕・発想ってこういう所なんだなと感心させられました。

「・・・自分が表現したいと思うことを表現するには自分が今まで習ってきたフィギュアスケートだけの知識じゃ足りないし、自分だけの力でも足りなくなってきてしまった。・・・自分だけでなく、周りのスタッフの皆さん全員のプライドを背負って、いいものをこの日本に、世界に残していけたらいいなと思っています」

我々ファンからすると羽生さんの新プロを見られるだけでハッピーなんですが、MIKIKO先生人脈で集った精鋭の皆さんのプロフェッショナリズムと、テクノロジーのすごさを知ると、羽生さん自身の中で「課題」がどんどん積み上がってきて、もっと成長しなきゃって!ってなってるんでしょうね。

映像のプロの手にかかれば、あんなすごいMVができる。Ice Storyも、衣装はすごいわ、照明(プロジェクションマッピング)はすごいわ、ELEVENPLAYのダンスもすごい。

テクノロジーの限界に挑む羽生結弦。しかし、そこに対峙すべく自分自身で磨けるのは身体とその表現のみである。そう考えると、この「メンテナンス」ってオフでも何でもないんだろうけど、彼が理想とするものを一つでも実現できることを祈っています。

では、また明日!

Jun

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